2011年8月16日火曜日

採用面接体験記 - オンラインビジネス業界大手企業での本社面接

今日は、知人であるA氏が実際に受けた某オンラインリテールの大手企業の本社採用面接の体験記をシェアしたいと思います。

体験記をシェアくださったのは。男性・元々技術系で後にIT系製品のデザインとプランニングを長年担当されているAさん。日本・欧州そして米国での多彩な勤務経験があります。

現在、モバイル製品メーカーの米国本社に勤務されていますが、今後のキャリアのためにいくつか興味のあるポジションを検索し英語履歴書を送付したところ、米国に本社を置くオンラインリテールの大手企業のマネージャポジションについて、人事採用担当者からコンタクトがあり、応募した部署のディレクターとの面接がセットされました。

そのときの採用面接の様子について、具体的にはどのような質問があったかなどを、Aさんが後続のキャリアアップを目差す皆さんのためにということでシェアしてくださいました!

ちなみに結果からいうと、Aさんはその後VPまでの最終面接までたどり着き、無事オファーレターを獲得されました

下記、面接の回想です。

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面接官(部門ディレクター: R氏)
応募者(Aさん)

R氏:今回はProject Management Manager (仮称)のポジションに興味を持ってくれてありがとう。このポジションについてまず簡単にどんな職務内容なのかを説明させてください。

・・・・・・・・・・・ここでR氏から5分ほどでその部門全体のゴールや扱うビジネス、そして今回公募中のポジションの職務とレスポンシビリティが説明されました。


R氏:「・・・それではこのポジションに対してのあなたの適正を判断させてもらうためにこれからいくつか質問をさせてください。」

採用面接質問その1

R氏:「あなたのこれまでの仕事のおけるバックグラウンドを教えてください。」

面接で志望動機に続き頻出のよく聞かれる質問です。もちろん、面接に臨むときはご自身のバックグラウンド情報を”端的に”・”わかりやすく”・”筋道立てて” 準備しておくのは必須です!

採用面接 質問その2

R氏:「では、なぜこのポジションに興味をもったのですか?」

採用面接 質問その3

R氏:「あなたがこのProject Management Managerのポジションに生かせると思う、あなた自身の経験やスキルがどんなものか説明してください。」

採用面接 質問その4

R氏:「ところでわが社の〇〇〇という新しいサービスを知っていますか?」

A氏:「概要は知っています。〇〇〇を通して、ユーザーに〇〇〇を◇◇◇のように提供するサービスですよね?」

R氏:「そうです。当社では今後その〇〇〇のサービスを拡充して△△△の機能をさらに提供していく予定なのです。
もしあなたが、この製品のXXXXのプロジェクトを管理する立場になった場合、どんな方法でこのプロジェクトを成功に導けると思いますか?」

出ました!!今回の面接の核となる質問です。

A氏は、面接に臨むにあたり、ある程度その会社のサービスをつぶさに調べておいたものの、ある特定のサービスについてこのような具体的な質問がされるとは想定しては居なかったため、正直当惑したそうです。

で、A氏はこの質問に、どう回答したか。
       ↓
そのサービスの特定のスペックなどには極力触れず、ご自身がこれまでに実際にこなしてきたプロジェクトマネジメントから得た学びと経験をベースに、プロジェクトマネジメントの3つのキーとなる要素を説明したそうです。

すると・・R氏のその回答に対する反応が・・ 「それだけですか?」と、一言。

A氏もさすがにドキっとされたそうで、こちらから「もっと具体的なアプローチを説明したほうがいいのか?」と質問で切り返し、前に上げた3つのキーワードに沿って仮説的に具体例をより詳しく説明したそうです。

採用面接 質問その5

R氏:「ありがとう。」「では、もうひとつ質問ですが、あなたがもしこのポジションに着任したとして、最初の1ヶ月間と3ヶ月間にとる具体的なアプローチはなんですか?」

これまた・・・興味深い質問です。
First 90 days という本を読んだ内容をそのまま回答しないように。

A氏の場合は、プロジェクトマネジメントの観点から彼のこれまでの経験の具体例をもとに、特にミッションと責任内容の把握、このあたりを中心に攻めていくというような回答をされたそうです。

いずれにしても、冷や汗ものの質問ですね。

R氏:「ありがとう。」「では、私からの質問は以上ですが、そちらから何か質問はありますか?」

A氏:待っていましたとばかりに、2-3用意しておいた質問を投げかけ、R氏は比較的丁寧に回答してくれたそうです。
「質問力」はその人の動機や思考をつぶさに表す大事なポイントなので、勿論質問を入念に選んでおくにこしたことはありません。

以上ですが、質問数にしてわずか5つですが、Aさんいわく所要時間は1時間みっちりだったそうで、場の雰囲気としては、朗らかというよりは比較的面接担当者のディレクターの反応が薄くて、正直緊張感の走る面接だったようです。

結果的にはこの面接はクリアし、次のレベルのGMとの面接に進むことができたそうです。

面接官の反応がいまいちでも、あきらめず、用意しておいた情報と自分の経験や考えを自信を持って且つ的確に伝えることが、採用面接のひとつのキーなのかもしれませんね!